現代では、契約社員として仕事をすることを選ぶ人の数は増えていると言われています。これは、働き方の多様化という理由のほかにも「人件費削減」という企業側の動きも大きな要因のひとつです。不況に伴い、このような動きも出たことで契約社員の数が増加しているのです。

もちろん、契約社員という雇用期間の決まった働き方にもメリットはありますが、雇用期間が定められているため雇用が安定しないという大きなデメリットがあります。そのため、これからは働き方を変え、正社員として仕事がしたいと考えている人が多いのも事実です。

そこで気になるのが「本当に契約社員から正社員になれるの？」ということですよね。この記事で詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

非正規雇用で働いている人を正社員に登用する制度のことを正社員登用制度と言います。

今まで働いてきた経験があるため、これまでの経験や身につけたスキル・知識を活かしてスムーズに正社員としての業務をこなしていけるという働く側のメリットのほか、採用のミスマッチを防ぐことができるという企業側のメリットもあります。正社員登用制度で契約社員などから正社員となった人材であれば、新しく採用した人材よりも定着が早く、また、離職率も低いと考えられるためです。

契約社員のままこの先も仕事を続けていくことに不安がある、迷っているという方はこの制度を活用し、正社員を目指すこともひとつの選択肢といえます。

ここからは契約社員からの正社員登用において重要なポイントや、必要なことについて詳しくご紹介していきます。

契約社員から正社員になりたいとお考えの方はぜひ参考にしてみてください。

まずはそもそも、自分が働いている、もしくはこれから入社しようと思っている企業に正社員登用制度があるのかどうかの確認を行いましょう。

制度を設けているかどうかは、企業の方針によって異なります。もしも制度がある場合には、明確な基準があるはずですのでそれを確認しましょう。

現在就職活動中、転職活動中という方は面接などで尋ねてみるのがおすすめです。もしも正社員登用制度があるなら、条件を聞いておくことも大切です。

仕事内容は異なるのかやこれまでの登用の実績も聞いてみましょう。

この質問では制度の有無を確かめるだけでなく、その会社が本当に正社員登用する気があって制度を設けているのか、それとも人を集めるための見せかけの制度なのか、制度が整っているのかなどもある程度確かめることができます。

これまでの登用実績が数多くあり、前例がたくさんある企業と、極端に少ない企業であれば、後者は正社員登用が難しい可能性もあると推測することができます。

正社員になれば会社にメリットをもたらすであろうと判断されれば正社員になれる可能性がありますが、その評価は人事評価制度に基づいて精査されます。

人事評価制度がなければそもそもの判断基準がないということになり、正社員として登用される可能性は低くなることが予想されます。正社員登用制度があるかどうかだけではなく人事評価制度が整備されているかどうかの確認も欠かさないことが大切です。

申し出れば正社員になれるというわけではなく、契約社員から正社員になる場合は、正社員登用試験を受ける必要があります。その人は正社員として雇うのにふさわしい人物なのか、能力や適性を判断されます。

正社員登用試験では面接が行われますが、そこでは自分についてアピールする必要があります。具体的に優れている部分はどこか、自分を正社員にすることで企業にどのようなメリットがあるのかを伝えましょう。

また、よく質問されるのが「どうして正社員になりたいのですか？」という質問です。面接官にプラスの印象を与えつつ、納得してもらうことができるような説明をすることが求められます。

自分が今まで契約社員として成し遂げてきた成果や、その過程で積み上げてきたスキルや経験などをアピールできる機会でもあるため、しっかりとした理由を用意して面接に臨みましょう。

今契約社員として働いている職場では、正社員になれるような希望が感じられないという場合には、今の仕事を辞め、新しい職場に転職してから正社員を目指すというのもひとつの選択肢です。

企業の中には、社内規定や雇用形態が決まっているところもあり、契約社員と正社員で明確な区切りがある場合、ステップアップすることが非常に難しくなるのです。

そのため、どうしても正社員になりたいという方は転職という選択肢を選ぶことになるでしょう。

紹介予定派遣制度は直接雇用を結ぶことを前提にした派遣のことで、半年間、派遣社員として派遣先の企業で働き、労使の合意のもとで正社員となる制度です。働く人だけではなく企業側と双方の合意が必要となるため、これも絶対に採用されるという保証はないものの、ひとつの方法ではあります。

正社員登用制度があるからと言って、必ずその会社で正社員として仕事ができるようになるというわけではありませんので注意が必要です。

2013年4月から導入となった無期雇用転換ルールをご存知の方も多いでしょう。これはその企業で仕事を5年以上続けた有期雇用の契約社員が「無期雇用にしてほしい」と希望すれば、無期雇用にしなければならないという決まりです。

これだけ聞けば「契約社員は5年間勤め続ければ正社員になれる」と勘違いしてしまう方も多いかもしれませんが、実はそうではありません。

たしかに無期雇用にしなければいけませんが、就業条件まで正社員と同じにしなければいけないとは決められていません。あらかじめ何か契約をしていない限りは、これまで契約社員として有期雇用で働いていた時と同じ条件がそのまま適用され、雇用期間のみが変わります。

5年以上勤務すれば正社員になれる確率は高まるとも言えますが、企業側が5年目を前に契約解除するケースもあることは忘れてはいけない重要なポイントでしょう。

改正された労働契約法の中には「有期雇用社員と無期雇用社員の間に、道理に合わない差を設けてはいけない」という決まりがあります。

この法律に抵触することがないよう、中には5年目を目前にして契約解除する企業も存在します。

そもそもの制度がなければ正社員となることはできないため、正社員として働きたい企業に制度があることは大前提です。しかし、制度があるからと言って必ずしも正社員にステップアップすることができるとは限りません。その企業が設けている基準を自分が満たしていないという場合、正社員になれないこともあります。

冒頭でもご紹介の通り、企業からすれば契約社員のほうが人件費を抑えることができるため、コスト削減の面で言えばメリットがあります。

それでも正社員として雇おうと思うのは、企業がその人材に魅力を感じ「うちで仕事をしてほしい」と思うからです。企業がどんな人材を求めているのかといえば、それは売り上げアップなど企業に貢献できる、企業にとって有益な人材です。仕事をやり遂げる能力が高ければ、それは大きな武器になるでしょう。

たとえば、すでに正社員として働いている人間よりも飛び抜けたスキルや実力があれば、正社員への道は現実的なものになります。

仕事内容によってもどのような手段で能力をアピールするかは変わってきますが、わかりやすいのが営業の場合です。営業は働きが会社の売り上げに直接的にかかわってくる職種のため、評価にもつながりやすい傾向があります。

営業成績トップなど、わかりやすい数字でアピールすれば説得力も生まれます。数字で表すことが難しいバックオフィス系の仕事の場合はいかに業務を効率的に行うことができたかなどもアピールポイントです。効率化のためにどのようなことを行ったのか、その成果を具体的にアピールしましょう。

契約社員の正社員登用についてご紹介いたしましたが参考になりましたでしょうか？

将来のことを考えて正社員になりたいという方も多いと思います。ぜひ今回ご紹介したポイントを参考にして、正社員登用につなげてみてください。

「このまま今の職場に勤めていて、本当に自分は正社員になることができるのだろうか」と不安を抱えている方は、契約社員としてのスキルや経験を活かし、転職活動を行うという選択もあります。

しかし、転職活動は不安もつきものです。迷ってしまい、なかなか一歩を踏み出せないという方は転職エージェントに相談するのもおすすめです。

地元で創業27年目の信頼ある転職エージェントの株式会社ライズは未経験者から正社員への採用500名以上と豊富な実績があります。

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エントリーだけでなく就職後も1年間個別にサポートいたしますので、正社員になれるのかどうか、不安を抱えている方はぜひお気軽にご相談ください。